第3曲「クラント」　J.S.Bach　無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調BWV1010より

バッハの無伴奏チェロ組曲第４番変ホ長調、第３曲「クラント」です。曲想としてはかなり渋めの曲ですが、リズムに関してとても興味深い作品です。クラントという舞曲であり、弱起の4分の3拍子なのですが、8分音符と１６分音符で進行する部分と、3連符(8分の9拍子)の部分が交互に現れる、というとても耳新しいというか、極めて大きなリズム的特徴と感じさせてくれます。J.S.Bachにはこのようなリズムを持つ曲がいくつかあるようで、すぐに思い出すのは、ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタNo.3(BWV1016)の第4楽章です。私のさほど多くない経験においても、バロック時代の作曲家でこのような複合リズム的な音楽を書いたのはセバスチャン・バッハ以外には知りません。もしこの辺りに詳しい方がおられましたら、是非ともコメント等で教えていただきたいものです。

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