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ふつうな町の物語 番外編 ❪ 静香の詩 ❫



誰も起きていない

聖なる時間。

誰も

私を知らないし

空気は

生まれたてで

音という音は

夜の間に

濾過されている。

だから

貝殻の名残りだという

耳に

やさしく響いてくる。

この後

人々は

また

お互いを

画ビョウで

ツルツルの壁に

留め合うかのごとく

上面や

役割や

肩書きや

性別国別

名誉不名誉

意地不意地に

大忙し。となるの。

カウントダウンが

好きだから

限定ものが

売れるから

しかし

喉元過ぎれば

なんとやら。

興奮不興奮の

繰返し。

ふつうなんて

ないけれど

ふつうが

どれほどの

ことなのか、

人間は

失ってからじゃないと

わからないように

できているのか

なんなのか。

私だって

そうだけど

失くす前に

気付けたら

失う前に

気付けたら

どんなに

どんなに

よかっただろう。

それも学び。とか、

軽々しく先生は言う。

でも

事実

この痛みが

今の私をつくっているわ。

誰の心も

故意に

奪われてはならないの。

昨日の

台風の夜

トンビが

黄色の折り紙の指輪

持って来て

伝えてくれた。

「俺たちのふつうがあればいいんだよ。ふたりでそれをつくってこうよ。」

地平線を見つめる。

「純粋とは汚れをジッと見つめうる力だ。」

みたいなこと、

ヨーロッパの思想家の女の人

言ってなかったっけ。

その地平線の奥にある

水平線を見据える。

今しばらくすれば

わたしたちが

登ってくる。

道の上には

信号機が

ミドリに

変わったわ。
映画グラン・ブルーの

最後の女性の台詞。

「Go and see my love.」

だったよね。
間違えながらも

生きていこうね、トンビ。
#詩

Видео ふつうな町の物語 番外編 ❪ 静香の詩 ❫ канала うつせみヤceramist
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2 июня 2023 г. 22:09:03
00:01:13
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