秋のサンマ”記録的不漁　お得なのは...高級魚のマダイ

東京・上野にある回転ずし店。

サーモンの上に、こぼれんばかりのイクラを盛りつけた親子軍艦に、マグロの中落ちが山盛りのひと皿などが人気。

しかし、秋を代表するサンマはというと...。

まぐろ問屋三浦三崎港・川股竜二大将「ことし、まだ正直言って脂のっているサンマはなかったんで、実際には仕入れしてない状態ですね」

例年ならこの時期、店の看板ネタとなるはずのサンマ。

しかし、2020年は記録的な不漁で、入荷しても脂ののりなどが悪く、お客さんに喜んでもらえる状態ではないという。

その代わり、お得なネタがあった。

まぐろ問屋三浦三崎港・川股竜二大将「高級魚のマダイとか、カンパチはお安くなってますね」

このお店では、高級魚のマダイの入荷があった場合、個数限定で、190円引きの260円で提供。

客「(ブリやタイも安いんですよ)ブリも大好きです。楽しみです」

また、同じく高級ネタの本マグロの大トロも、通常の1.5倍にサイズアップしてお得感をアピール。

なぜ、これだけのサービスができるのか。

まぐろ問屋三浦三崎港・川股竜二大将「お祝いの関係で、タイをあんまり使わなくなって、商品の(流通)が鈍っているのはあると思います」

新型コロナの影響による、高級魚の余剰現象。

さらに9月、北海道で解禁された秋サケの定置網漁では、ブリやマンボウなど、比較的高めの海水温を好む魚が入り、サケではなく、ブリの豊漁が起きている。

東京・築地の鮮魚店も、豊漁の効果を感じていた。

斉藤水産 統括・斉藤又雄さん「ブリはようやく、ここにきて、ものがとれてますので、北海道でとれているのかな、今。だから、値段的には落ち着いていますよ。冬場のブリと違って」

本格的なブリのシーズンに向け、期待を膨らませる店があった。

能登美 別館・米田詞朗店長「(これは、どこから仕入れたもの?)石川県の能登半島の七尾市っていう七尾漁港から直送で」

店の看板商品は、天然ブリを使ったブリしゃぶ。

実はこの店では、新型コロナの影響を受け、都内にある5店舗中3店舗が臨時休業中。

しかし、ここに来て、ようやく客足が戻り始めたため、天然ブリを安く仕入れられる状況が、店の追い風になりつつあるという。

能登美 別館・米田店長「ブリしゃぶ屋なので、安いブリは本当にありがたいというか、そこに向かっていってくれればありがたいなと思います」

(2020/09/24)

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