That's Life (ザッツ・ライフ) - Pianoman from Japan (日本語訳付き)

ゴールデンウィークお疲れ様でした。外出自粛ということで息の詰まる連休を過ごされた方も多いのではないでしょうか。ゴールデンウィーク5日間毎日投稿してみましたが、やはり毎日何かを継続させることは大変ですね。かつて日記を2日で断念したこともあり、飽きっぽい私からするとこの作業は良い習慣になってます。

さて、ネット上に動画をアップロードすると、会ったことのない沢山の方に観ていただけるというのがYouTubeの利点ですよね。ふと考えてみると、観ていただいている方たち一人ひとりに人生があり、ここに来るまでに紆余曲折してきたことに気付きます。恐らく、まったく平坦で無難な人生を歩んできた方はいないのではないでしょうか。皆さん様々な浮き沈みを経験し、今を生きられていると思います。本日はそんな一曲、フランク・シナトラの"That's Life"です。

曲に関しての説明は蛇足ではないでしょうか。サムネイルや動画内の画像を見ていただければ一目でお分かりいただけると思います。昨年アカデミー主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックスの名演が印象深い映画「ジョーカー」での挿入歌ということで、主人公アーサーが次第にジョーカーになっていくシーンで流れ、我々の記憶に深く残りましたよね。

歌詞の内容としましては、人生における浮き沈みと理不尽を切なく思う気持ちをタイトルの如く「それが人生」と切り捨て、「それでもまた頂点に上ってやる」という強い意志も感じられる内容にもなっております。しかし、「人生は辛いことばかりだけど、頑張れば良いことがあるから諦めない」という所謂「努力の押し売り」的な曲ではないのです。この曲の最後には「もし駄目だったら潔く死んでしまおう」と半ば諦めが入っており、全体的に何とも言えない重層的な構成になっています。つまり、「人生に浮き沈みがあることは否定できない。だが、この人生を生きるしかないんだ。」という曲という風に捉えられます。

この曲を歌ったシナトラはイタリア系アメリカ人で、彼が活躍した40年代や50年代には差別も当たり前のように厳しかったと思われます。しかも彼が身を置いた場所はニューヨークのショービジネスの世界です。まさに「オール・オア・ナッシング」と呼ぶに相応しく、成功すれば華々しい生活が待っていますが、当たらなければこれほど惨めなことなはいという世界。シナトラはそんな場所で生涯浮き沈みを繰り返し、エンターテインメントの帝王として生きました。そんな彼が「それが人生」と歌うその「人生」は想像し難いほど厳しいものだったと思います。

ちなみにこの曲が発表されたのは1966年。当時のシナトラは50代半ばなんですよね。それぐらいんの歳で「それが人生」といって説得力を持たせられるのは彼ぐらいのものではないでしょうか。そんな歳の取り方をしたいものですよね。

どうも、フッジーです。
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