ウクライナ避難者から"生の声"に言葉失う中学生たち 「あなたならどうする?」の問い 愛知で交流会 (22/06/08 11:00)
6日、ロシアによる侵攻が続くウクライナから、1組の家族が東海地方にやってきました。現地の悲惨な現状を中学生たちに直接伝えました。
愛知県蒲郡市にやってきたのは、ウラジミール・パホーモフさん(31)、妻のダリナ(29)さん、そして8カ月になる娘のアリサちゃんです。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まるまで、ロシアの国境に近い、ウクライナのハルキウで暮らしていました。
侵攻直後、戦火を逃れるためハルキウを離れ、国内の地域を移動。その後、ウクライナを離れ、現在はオーストリアに避難していますが、知人に会うために5月、日本にやってきました。
「ハルキウを出て、南部のオデーサに行くことにしました。西部には避難民がたくさん来ていて、自分たちが暮らすことのできる場所はないと思った。その後、オデーサにも爆撃があり荷物をまとめてリビウに向かった。(到着した日に)リビウにロシアの爆撃があり『もうたくさんだ』と思って国外に出ようと思った(訳)」(ウラジミールさん)
彼らが話す当時の状況に耳を傾ける男性がいます。愛知県蒲郡市に住む加藤康弘さんです。
サッカーを通じて繋がった支援の輪
今から10年ほど前、ウクライナなどでプロサッカー選手として、プレーしていたことがきっかけで、「サッカー」を通してウクライナの支援を行ってきました。
3月には、ウクライナから避難してきた子どもたちをサッカーを通じて元気づけようとポーランドに渡ったことも。
今回、ウラジミールさんと加藤さんをつないだのもサッカーでした。ウラジミールさんが訪ねた日本の知人。実は、日本のサッカーチーム”ジュビロ磐田”のアレクセイ・コシェレフ選手でした。
加藤さんとも親交があったことから、コシェレフ選手を通じて2人は連絡をとるようになったといいます。
この日、加藤さんが案内したのは竹島水族館。こちらの水族館では、生きものと触れ合えることができますが、家族にとっては初めての経験だったようで…
「触れるの?本当に?…ワーオ(訳)」(ダリナさん)
アリサちゃんもお魚に興味深々のようです。しかし、このような場所でも、母国を思い出すことも…
「ウクライナの動物園では動物を別の場所に逃がすか、殺すしかない。爆撃が動物園に来るので」(ウラジミールさん)
それでも、家族にとって、楽しい経験になったようです。
「大きいカニがいてカニや魚に初めてさわりました。危険だと思ったけど大丈夫だった(訳)」(ダリナさん)
初めて訪れた日本は、家族にとってどのような場所に?
自然が好きだというダリナさんは、宿泊するホテルの庭園にも興味をもったようです。また、加藤さんとはウクライナのサッカーチームの話になり…
「(ウクライナのチーム)ディナモ・キーウかシャンタール・ドネックどっちが好き?(訳)」(ウラジミールさん)
カバンからディナモ・キーウのキーホルダーを取り出す加藤さん。
しかし、サッカーの話をしている時でも…
「サッカースタジアムもいまは大丈夫だと思うが、わからない。ロシアの空爆があるから数年たったらウクライナに戻ると思うが、安全に暮らせるのは10年先かもね(訳)」(ウラジミールさん)
様々な思いを抱きながらも、初めて訪れた日本。家族にとって、どのような場所になったのでしょうか。
「(日本は)とても美しい。日本が好きです。とても自然がある場所なので(訳)」(ウラジミールさん)
ウクライナの現状を子どもたちに伝える交流会では
そして、6日夜。加藤さんが開いたのは、自分が運営するサッカークラブの中学生とウラジミールさんとの交流会です。これまで子どもたちは、ウクライナから避難した人などとオンラインで対話してきましたが、直接会話するのは初めてです。
「朝5時に爆撃の音で目が覚めた。戦争が始まったと気づいて逃げようとしたが遅かった。外では交通渋滞が起きていた(訳)」(ウラジミールさん)
ウラジミールさんは、爆撃から逃れるため、ウクライナ国内を転々としたときの様子を子どもたちに伝えました。
「安全運転するために、どこが攻撃されているか、情報を知らなければならなかった(訳)」(ウラジミールさん)
そして子どもたちに、こんな質問も投げかけました。
「どこにも行けない、何も手に入らない、すべて自分で決めなくてはいけない。あなたならどうしますか?(訳)」(ウラジミールさん)
ウラジミールさんの質問に無言の子どもたち。
「今、みなさんが感じた気持ちがウクライナから避難した全員が思っていること。ウクライナにすべてを置いてきたしね(訳)」(ウラジミールさん)
子どもたちからも、質問が。
「戦争で失ったものは?」(交流会に参加した子ども)
「すべてを失った。生活のすべてを失ってゼロから始めないといけない(訳)」(ウラジミールさん)
「私の話をとても注意深く聞き、興味を持ってくれてうれしい。今回どのように感じたのか、彼らと同じ子どもたちがいるのは戦場です。彼らの人生の反対側にいることを考えてくれたらいいと思う(訳)」(ウラジミールさん)
避難民の声、中学生はどう受け止める?
生徒たちは”ウラジミールさんの言葉”を、どのように受け取めたのでしょうか。
「全て失ったって聞いてから、頭の中が真っ白になったので、戦争って怖いなって思った。家族や命を失うのは恐怖だった」(中学1年生)
「自分の身近で戦争が起きたら、はじめは絶対困惑するだろうし、周りの生活とか全部壊れちゃうから、怖いというのが一番あります。ひとごとではなくて、自分事として考えることが大事だなと思いました」(中学3年生)
「オンラインとか画面越しとかで伝わる状態ではなく、自分で肌で感じた情報なので、子どもたちにとっては貴重な機会だった思います。自分もその人たちから学ぶものはすごく大きくあると思うので、ポーランドで支援活動を行っていきたいと思います」(加藤康弘さん)
(6月7日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)
Видео ウクライナ避難者から"生の声"に言葉失う中学生たち 「あなたならどうする?」の問い 愛知で交流会 (22/06/08 11:00) канала メ〜テレニュース
愛知県蒲郡市にやってきたのは、ウラジミール・パホーモフさん(31)、妻のダリナ(29)さん、そして8カ月になる娘のアリサちゃんです。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まるまで、ロシアの国境に近い、ウクライナのハルキウで暮らしていました。
侵攻直後、戦火を逃れるためハルキウを離れ、国内の地域を移動。その後、ウクライナを離れ、現在はオーストリアに避難していますが、知人に会うために5月、日本にやってきました。
「ハルキウを出て、南部のオデーサに行くことにしました。西部には避難民がたくさん来ていて、自分たちが暮らすことのできる場所はないと思った。その後、オデーサにも爆撃があり荷物をまとめてリビウに向かった。(到着した日に)リビウにロシアの爆撃があり『もうたくさんだ』と思って国外に出ようと思った(訳)」(ウラジミールさん)
彼らが話す当時の状況に耳を傾ける男性がいます。愛知県蒲郡市に住む加藤康弘さんです。
サッカーを通じて繋がった支援の輪
今から10年ほど前、ウクライナなどでプロサッカー選手として、プレーしていたことがきっかけで、「サッカー」を通してウクライナの支援を行ってきました。
3月には、ウクライナから避難してきた子どもたちをサッカーを通じて元気づけようとポーランドに渡ったことも。
今回、ウラジミールさんと加藤さんをつないだのもサッカーでした。ウラジミールさんが訪ねた日本の知人。実は、日本のサッカーチーム”ジュビロ磐田”のアレクセイ・コシェレフ選手でした。
加藤さんとも親交があったことから、コシェレフ選手を通じて2人は連絡をとるようになったといいます。
この日、加藤さんが案内したのは竹島水族館。こちらの水族館では、生きものと触れ合えることができますが、家族にとっては初めての経験だったようで…
「触れるの?本当に?…ワーオ(訳)」(ダリナさん)
アリサちゃんもお魚に興味深々のようです。しかし、このような場所でも、母国を思い出すことも…
「ウクライナの動物園では動物を別の場所に逃がすか、殺すしかない。爆撃が動物園に来るので」(ウラジミールさん)
それでも、家族にとって、楽しい経験になったようです。
「大きいカニがいてカニや魚に初めてさわりました。危険だと思ったけど大丈夫だった(訳)」(ダリナさん)
初めて訪れた日本は、家族にとってどのような場所に?
自然が好きだというダリナさんは、宿泊するホテルの庭園にも興味をもったようです。また、加藤さんとはウクライナのサッカーチームの話になり…
「(ウクライナのチーム)ディナモ・キーウかシャンタール・ドネックどっちが好き?(訳)」(ウラジミールさん)
カバンからディナモ・キーウのキーホルダーを取り出す加藤さん。
しかし、サッカーの話をしている時でも…
「サッカースタジアムもいまは大丈夫だと思うが、わからない。ロシアの空爆があるから数年たったらウクライナに戻ると思うが、安全に暮らせるのは10年先かもね(訳)」(ウラジミールさん)
様々な思いを抱きながらも、初めて訪れた日本。家族にとって、どのような場所になったのでしょうか。
「(日本は)とても美しい。日本が好きです。とても自然がある場所なので(訳)」(ウラジミールさん)
ウクライナの現状を子どもたちに伝える交流会では
そして、6日夜。加藤さんが開いたのは、自分が運営するサッカークラブの中学生とウラジミールさんとの交流会です。これまで子どもたちは、ウクライナから避難した人などとオンラインで対話してきましたが、直接会話するのは初めてです。
「朝5時に爆撃の音で目が覚めた。戦争が始まったと気づいて逃げようとしたが遅かった。外では交通渋滞が起きていた(訳)」(ウラジミールさん)
ウラジミールさんは、爆撃から逃れるため、ウクライナ国内を転々としたときの様子を子どもたちに伝えました。
「安全運転するために、どこが攻撃されているか、情報を知らなければならなかった(訳)」(ウラジミールさん)
そして子どもたちに、こんな質問も投げかけました。
「どこにも行けない、何も手に入らない、すべて自分で決めなくてはいけない。あなたならどうしますか?(訳)」(ウラジミールさん)
ウラジミールさんの質問に無言の子どもたち。
「今、みなさんが感じた気持ちがウクライナから避難した全員が思っていること。ウクライナにすべてを置いてきたしね(訳)」(ウラジミールさん)
子どもたちからも、質問が。
「戦争で失ったものは?」(交流会に参加した子ども)
「すべてを失った。生活のすべてを失ってゼロから始めないといけない(訳)」(ウラジミールさん)
「私の話をとても注意深く聞き、興味を持ってくれてうれしい。今回どのように感じたのか、彼らと同じ子どもたちがいるのは戦場です。彼らの人生の反対側にいることを考えてくれたらいいと思う(訳)」(ウラジミールさん)
避難民の声、中学生はどう受け止める?
生徒たちは”ウラジミールさんの言葉”を、どのように受け取めたのでしょうか。
「全て失ったって聞いてから、頭の中が真っ白になったので、戦争って怖いなって思った。家族や命を失うのは恐怖だった」(中学1年生)
「自分の身近で戦争が起きたら、はじめは絶対困惑するだろうし、周りの生活とか全部壊れちゃうから、怖いというのが一番あります。ひとごとではなくて、自分事として考えることが大事だなと思いました」(中学3年生)
「オンラインとか画面越しとかで伝わる状態ではなく、自分で肌で感じた情報なので、子どもたちにとっては貴重な機会だった思います。自分もその人たちから学ぶものはすごく大きくあると思うので、ポーランドで支援活動を行っていきたいと思います」(加藤康弘さん)
(6月7日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)
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