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[2011] Ravel : Bolero

Alexander Samoilov (Snare drum)
Maria Fedotova (Flute)
Vladimir Permyakov (Clarinet)
Mikhail Shilenkov(Bassoon)
Nikolay Piganov (Es Clarinet)
Eduard Khokhlachev (Oboe)
Alexander Kozlov (Trumpet)
Dmitry Sharov (Trombone)

Grand Symphony Orchestra named after P.I.Tchaikovsky
Conductor : Vladimir Fedoseyev

* Sound is re-mixed by the uploader.
(Correction of stereo centralization)

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こうして聴いていると、見ていると、知人や友人が「そこ」にいるかのように感じられて、そして音楽を奏でている。個人的なお話しではありますが、とても素敵な気分になります。

フルートのフェドートヴァさんは、レニングラード(現ペテルブルク)音楽院を卒業されて間もない1991年に БСОに入団され、その同じ年の来日公演で初めてお目にかかりました。可憐で美しいそのお姿をステージ上にみて、こんなお若い方がロシア一流のオーケストラで(しかも黄金期のБСОで)演奏されているのだと驚いたものです。そして、いつしか首席奏者を務められ、数多くの名演を聴かせてくださいました。
彼女の素晴らしいところは、フルートという楽器で情熱的に音楽を奏でることで、特にソロCDの「OCCASION」でのピアソラがとても素晴らしいです。また、ギドン・クレーメルとカメラータ・バルティカと共に、こちらもピアソラですが「ブエノスアイレスのマリア」も素晴らしく、私の好きなCDです。
その後、彼女は長年在籍したБСОを辞め、ご自身の生地であるペテルブルクに戻られ、今でもマリンスキィ劇場でソロ・フルート奏者を務めながら、ペテルブルクをはじめオーストリア、ドイツ、アルメニアなど様々な場所で精力的にソロ活動をされています。
ペテルブルクでマリンスキィ劇場が主催して毎年開かれている演奏会「ヴィルトゥオーゾ・フルート」のとある年、C.P.E.バッハのコンチェルトの演奏(YouTube)の気迫は素晴らしいです。
個人的な親交は、ごく稀にメールのやり取りをするくらいですが、稀に散文や詩を書かれることがあり、1人の人間としての「心の声」がそこに見える時、その表現の強さはまさに芸術家のそれで、私もいつも触発されます。

クラリネットのペルミャコーフさんとは、少々出会いとしてはあまり良くないものでした。お互いの音楽についての好きさが昂じて、熱くなり過ぎてしまった私も悪いのですが、音楽家として「音楽について」思うこと、感じることを一歩も譲らないその気高さは素晴らしいと、振り返って思い出します。

また、彼にこんな質問をしたことがあります(1990年代) 。
「今までБСОの中で演奏してきて、一番素晴らしいと感じた演奏、その時の曲はなんですか?」と。
ペルミャコーフさんはヨーロッパで演奏した時の「ベートーヴェンの1番(シンフォニー)」だと、即答してくださいました。

彼とはあまり良い出会いではありませんでしたが、後年、私の演奏するトランペット(モーツァルト「レクイエム」第1曲を自身で編曲したもの)をYouTubeで見てくださり、素晴らしい演奏だと感動してくださり、長い文章で賛辞をFacebookで私に書いて下さったことは、一生忘れることのない思い出です。
このペルミャコーフさん、定年退職でБСОを退団された後は、モスクワのグネーシン音楽アカデミーで教授をされており、またコンクールでの審査員も務められ、時折、若い音楽家の才能に感嘆されているご様子を見ると、嬉しくなってしまいます。

ファゴットのシレンコーフさんとは対面でお話しした事はないのですが、とても気さくで、面白い方です。いつも身体を大きく揺さぶりながら情感タップリに演奏される姿が、日常の人間味あふれる姿と重なります。
以前БСОでのリハーサルの際、隣にいる(現在の首席クラリネット奏者)モイセイェーンコさんと、真剣に、そして表情でふざけながら演奏している姿をスマホ動画に収め、見せて下さったことがあり、笑いが止まりませんでした。

そしてトランペットのカズローフさん。БСОの首席奏者の皆について思う共通のことがあります。日常では、皆さん総じて、シャイで大人しいのです。

長年、БСО黄金期である1990年代を含め、トランペットの首席奏者を務められたゴンチャローフさん(91年レズギンカでソロを吹かれてます)もそうでした。
あの朗々とした大音量、そして某逆無尽に演奏する姿から、まったく想像できないほど、シャイなのです。
ただゴンチャローフさんについては、彼の方から話しかけて下さったことが一度だけあります。モスクワでのБСО定期演奏会の後、モスクワ音楽院大ホールの楽屋口を出てきて、嬉しそうに、私に話しかけて下さいました。ゴンチャローフさんは、新たに手に入れたばかりのシルキー社製のトランペットに喜びを隠せないご様子でした。
ソ連時代の後期、ほぼ全てのオーケストラではアメリカのVincent Bach社製のトランペットが使われていました。これは、朗々たる大音量の出るBach製のトランペットの音に聴き惚れたとある某有名指揮者が、「これは素晴らしい!」という事で(当時冷戦下にありながら、アメリカ製の楽器であるにもかかわらず)自身のオーケストラに導入させたことがきっかけで、国内の有名オーケストラに広まったと伝えられています。
БСОもその例外ではなく、1995年くらいまでは、全員がBach製のトランペットで演奏しています。(ちなみにボリショイ劇場のオーケストラでは、「劇的効果」を狙った鋭い音のため、トランペット奏者はBach製の7Eという極めて浅いカップのマウスピースを一時期ではありますが使っていました)
しかしソ連崩壊後の自由化は演奏家にも自由をもたらし、楽器の選択の幅が広がりました。

そして、経済大混乱中のロシアで、(金銭的に)個人が手に入れるのが、とても難しかった中、ゴンチャローフさんはシルキー社製の楽器をようやく手に入れられました。
シルキー社製の楽器は、楽器の製作過程でオートメーションや流れ作業を一切入れず、全てをハンドメイドで、極めて丁寧に作られた楽器で、世のトランペット奏者なら一度は手に入れたい楽器のひとつです。(YAMAHAが自社でトランペットを製作を始めた頃、このシルキー製品がモデルになっていますし、一時期シルキー社と共同製作されたモデルもあります)
そんな楽器をようやく手に入れられたゴンチャローフさんは、本当に嬉しそうでした。
(ちなみに1997年の来日公演での「悲愴」や「1812年」の演奏で彼が使っているのがシルキー製です)

と、БСОの奏者の方々との思い出は語り尽くすことができない程あります。
しかし、全てに言えることは、彼らは皆、とても人間味溢れる人たちということです。民族や性格は個々に違っても、ソ連という統制社会を経験してさえ(だからこそだと言えるのかもしれませんが)人と人との関係を大切にする素晴らしい人たちです。

Видео [2011] Ravel : Bolero канала ShinBlueSky2010
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21 мая 2023 г. 17:29:14
00:16:32
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