【高校生抜刀隊】陸上自衛隊高等工科学校_観閲行進

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　高等工科学校生徒諸君は中学卒業と同時に親元を離れ、入隊し、国家の安寧のために日々厳しい訓練に耐えている。夏の暑い日も、冬の寒い日も、同世代の高校生がスマホをいじりながらおしゃべりしている時も、その努力をほとんどの人が知らない状況下でも、誰にお礼を言われることもなく、小さい子供からお年寄りが安心して過ごせるように、黙々と訓練をしている。
　日常から空気が無くなったことを我々は経験したことがない。だから、空気がありがたいものだと思って生活することはない。それと同様に、８０歳以上の高齢者を除けば、我々は戦争に巻き込まれたことがない。だから、歴史を積極的に振り返ったり、紛争地域の情報に触れたりしない限り、平和をありがたいと思って生活することはほとんどない。まさかその平和が、高等工科学校生徒諸君をはじめとする自衛隊隊員が、日々厳しい訓練に耐えて得た抑止力によるものであるという事実は、多くの人の考え及ばないところである。マスコミと教育が正しく機能しなかったことがその主たる原因である。
　会津藩白虎隊は主に16～17歳である。二本松藩二本松少年隊は主に12～17歳である。彼らは自分の命を犠牲にして、愛する人のため、愛する家族のため、愛する郷土のために戦ったのである。我々はその歴史を雄弁に語ることができる。一方で、高等工科学校生徒は15～18歳であるが、多くの国民はその校名さえ知らない。防衛大は知っているが、高等工科学校は知らない。高等工科学校に入るには、中学時にいわゆる進学校に入れるレベルの学力が必要であるという事実も知られていない。彼らはもっと評価されるべきである。在学中も卒業後も。
　高等工科学校生徒諸君、よく戦へり。
　彼らに対し、将来、特別のご高配を賜らんことを。

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