処女おばさんが行く婚活バスツアー 群がる若い男たち【言えない大人の恋愛論】

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【作品名】
処女おばさんが行く婚活バスツアー 群がる若い男たち【言えない大人の恋愛論】

【ストーリー】
花冷えする季節が過ぎ去り、新緑の香りが漂う五月。四十八歳になった私、はるえは友人に誘われるがままに婚活バスツアーに申し込んでしまった。鏡を見れば少しずつ増える小じわと、染めても目立つ白髪に溜息。

結婚など諦めていたはずなのに、なぜか今更になって一人の寂しさが胸に染みわたる日々。ワインを片手に夜更かしする習慣も、最近は虚しさだけが残るようになってきた。

バスツアー当日、集合場所に向かう足取りは重く、何度も引き返そうかと思った。しかし約束した以上、キャンセルする勇気もなく、結局予定通り集合場所へ。

参加者が続々と集まってくる様子を遠巻きに見ていると、想像以上に若い人たちが多いことに気づいて愕然とする。女性は二十代後半から三十代が主流で、私より年上の人は見当たらない。

受付を済ませると、担当者から笑顔で名札を渡される。五十人ほどの参加者が三台のバスに分かれて乗車するという説明を聞きながら、今からでも逃げ出したい衝動に駆られる。

バスに乗り込むと、隣の席に座ったのは六十歳の男性、しゅんじさん。白髪交じりの短い髪に渋い眼鏡姿。他の男性参加者が三十代から四十代前半なのに比べ、かなりの年長者だ。

最初は気まずい空気が流れたが、観光地に向かう道のりで少しずつ会話が生まれる。しゅんじさんは退職後、趣味の写真撮影に没頭しているという。その穏やかな物腰に、緊張していた私の気持ちも徐々に和らいだ。

昼食会場に着くと、グループ分けされたテーブルでの食事タイム。私たちのテーブルには二十代後半の男性二人と三十代前半の女性二人も同席。年齢差を感じずにはいられない状況だ

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