楽園モーリシャス襲った重油

アフリカ大陸の南東、インド洋に浮かぶ「楽園」の島国モーリシャスを襲った貨物船の重油流出事故。新型コロナウイルスの流行で痛手を負っていた観光業にとって、影響は計り知れない。
　座礁した貨物船は、岡山県の長鋪汽船が所有する「WAKASHIO」（全長約300メートル）。船をチャーターしていた商船三井は事故原因について「高波が続いたため、予定航路より浅瀬に接近した可能性がある」と説明している。賠償については、船主である長鋪汽船が保険に入っているというが、被害総額は不明で今後の課題になりそうだ。
　地元政府は、近くのレユニオン島を領有するフランス政府などに支援を要請。同国のジャグナット首相は12日、「（船内に残っていた）燃料の大半を回収した」と発表した。貨物船は亀裂が拡大していたため、油のさらなる流出が懸念されていた。

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