最先端の現場を取材“空飛ぶクルマ”が描く未来とは(2020年10月31日)

「離陸しました！まっすぐ上にあがっていきます」

大空を移動するのは、飛行機でもヘリコプターでもない“空飛ぶクルマ”です。これまでの移動の概念を根本から変えることから「空の移動革命」と言われ、渋滞解消や移動時間の大幅短縮が実現できるといいます。そんな夢のような乗り物が、すでに日本にもありました。

MASC　桐野宏司理事長
「これが空飛ぶクルマでございます」

見た目は、「車」には見えません。
ただ、将来的に誰でも気軽に使える“乗り物”になると期待されていて「空飛ぶクルマ」と言われているのです。こちらでは、離島で暮らす住民の新たな交通手段などに利用していきたいと考えています。実は、これは中国企業から購入したもの。今後、日本で飛ばすことも計画しています。空を飛んでいるところが見たい！
そこでサタデーステーションは、開発した企業がある中国・広東省広州へ。

（中国総局　千々岩森生　記者）
「見えてきました、こちらですね」
「見て下さい、とってもシンプルですね。足元なんか何にも無いんです」

パイロットの姿もなく、あるのはモニターだけ。
自動運転で目的地まで送り届けてくれるのです。
その乗り心地やいかに・・・今回、特別に試乗させてもらいました。

（中国総局　千々岩森生　記者）
「あー上がった上がった！」

私たちの“未来”を変える乗り物“空飛ぶクルマ”。
最先端の開発が進む中国で、
最新の“空飛ぶクルマ”に試乗させてもらいました。

（中国総局　千々岩森生　記者）
「そして・・・あー上がった上がった！！離陸しました」
「ゆっくりとゆっくりと・・・あ、いい眺めですね」

ヘリコプターに比べて機体は小さいものの、16個ついているプロペラで安定して飛ぶことができています。最高速度、時速130キロも出すことが可能で、およそ20分飛ぶことができるのです。2分間の飛行でしたが・・・。

「いやー面白かった」「うん！」「面白かった」「すごいね！」

（EHang・徐華翔CSO）
「多くのテストを行ってきたので悪天候でも私たちの機体は安全です」

値段は1機、日本円でおよそ3200万円。
当面は、決められたルートを行き来することを検討しています。
また、小型であるがゆえ、こんなことも・・・。
高層ビルに近づいて消火活動もできるのです。
“空飛ぶクルマ”には日本も期待を寄せていて、経済産業省では、2023年の事業開始を目指し、ルール作りなど協議を重ねています。

（慶應大学大学院・中野冠教授）
「騒音を軽減するのが必要で、後は気象条件に関わらず飛行できないといけない」

すでに開発が始まっていて、国内初の有人飛行を成功させたベンチャー企業や、東京大学によるチームなどが競っています。そんな中、一風変わったチームも・・・。開発現場は、神戸市の山奥にありました。輸送機メーカーに勤める会社員の森本さんを筆頭に、航空機メーカーの元社員や、現役のパイロットなど有志で集まったメンバーで開発を行っていました。

（スカイリンクテクノロジーズ・森本高広さん）
「海外で進んでいるメーカーもあるが、日本でいいものは作っていけると思ってます」

完成を目指すのは、この飛行機のような機体です。
ただ、今はまだ開発の初期段階。
休日にメンバーで集まって、1つ1つ着実に進めています。
人々の生活が豊かになるモノを作りたい。
“空飛ぶクルマ”で明るい未来を築いていきたいといいます。

（スカイリンクテクノロジーズ・森本高広さん）
「今までの都市一極集中、移動時間を短くするというところで住むっていう所もそんなにこだわらないんじゃないか。新しい生活をつくるきっかけになれば」
「私たちの目標でいうと2025年の大阪万博。
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp

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