【ゆっくり解説】活躍できないままお蔵入りに！？ティルティング列車と超高速海霧【韓国鉄道業界の闇】

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今回はティルティング列車と超高速海霧についてです。
韓国で行われた鉄道の事業計画で開発費合計200億円を投じて造られた
ティルティング列車と超高速海霧。しかし実用化には至らなかったという。
その原因とは！？
是非最後までご覧ください！

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【あらすじ】

ティルティング列車・超高速海霧とは

韓国で2007年に事業計画が始まり、開発が行われることとなったティルティング列車と超高速海霧。その2つにはそれぞれ性能に特徴があるんだぜ。まずはティルティング列車を見ていこう。

ティルティングって新技術というよりは、すでに広まっている既存の技術よね。振り子列車だったかしら。曲線で車両を内側に傾けて走行することで脱線を防ぎつつ、速度を維持するっていう。この方式は新たな技術ではないんだ。ただ韓国においては初めての導入で、従来の路線を活かしながら移動効率を高められる有用な手段であると専門家の間でも議論が進んだようだぜ。
曲線でも結構速いって有名よね。180キロまで問題なく加速できるみたいだし。
従来の路線を活かしつつ速度もある程度維持できる、韓国にとってもありがたい技術だったんだな。韓国の国土交通部は2012年から中央線・太白線・忠北線に導入して、運行を開始する計画だったんだぜ。
概算で20％もの時間短縮が算出されていたんだぜ。開発開始から1年後の2008年には2万キロの試験走行を達成して、商用化が待たれていたんだ。
「HEMU-430X」こと超高速海霧も同じだぜ。これまでの最高速を覆す速度を実現しようと開発が始まって、実際に最高時速421.4キロを叩き出したんだ。目標は430キロなんだが、それでも世界第4位の好成績なんだぜ。
フランスの「TGV」が時速574.8キロで1位、中国の「CRH38A」が時速486.1キロで2位、日本の新幹線955形「300X」が時速443キロで3位だぜ。ちなみにリニアモーターカーを含めると、日本の超電導リニアが581キロで世界1位だな。
超高速海霧は動力が分散しているんだ。従来の列車は一番前と後ろの動力車で動かす動力集中式といわれる方式を取っていたんだが、そこに着目して新たな技術を取り入れたんだぜ。
動力分散型と呼ばれるものだな。この方式なら座席も増やせると言われているんだ。超高速海霧の特徴はそれだけじゃなく、従来型の車両と同じアルミのダブルスキン型でありながら5％の軽量化に成功しているんだ。
骨組みなしでも強度が担保できるのが特徴なんだぜ。ほかにも、韓国で初めてセミアクティブサスペンションが採用されるんだ。
左右加速度センサーで振動を検知し、制御装置が減衰力指令値を計算。その指令値によりダンパーの減衰力（減衰係数）を変化させることで、車体の左右の振動を最適に抑制するものだぜ。簡単に言えば、振動抑制装置付きのサスペンションだな。
それに、これまで韓国の路線は時速300キロ想定で作られていたから、実用化すれば鉄道事業にとっても大きな変革となることが期待されていたんだぜ。試算ではソウルから釜山まで1時間30分で走行できるようになるといわれているな。
ティルティング列車・超高速海霧に起きた問題

それじゃあ、各列車の問題について解説していくぜ。共通しているのは政策の変更だ。両車とも走行性能に問題はなかったんだけどな。
韓国の国土交通部は「第２次国家鉄道網構築計画」なる計画書で、ティルティング列車の開発が終わっているにも関わらず、突然方針を変更してしまったんだ。導入予定だった曲線の区間をすべて「直線・高速化」するって算段だぜ。
それじゃあ超高速海霧は？東南アジアへの輸出計画もあったようだし、そう簡単には折れないでしょう。
国土交通部による鉄道施設公団の研究が中断させられたんだ。線路や信号システムなどの改良事業が進まなかったのが、超高速海霧が活躍できずにいる理由だとされているぜ。新設された湖南高速線に試験線が導入されたことも影響しているといわれているぜ。
超高速海霧専用の線路を完全に敷設するとなると、日本円でおよそ740億円ものコストがかかるんだ。追加でな。「すでに時速300キロと高速なのに、今以上に上げる必要があるのか」なんて議論がたびたび韓国で起きているんだぜ。
フランスと韓国の地形はかなり違うんだ。フランスは平野が多くて地盤が比較的固めなんだけど、韓国は山岳が多いし地盤が緩い地域も少なくないんだぜ。
輸出の話も出ていたけれど、国内で使用実績のないものをどうやって他国へ輸出する気なんだと批判の声も出ているぜ。机上の空論で売りつけるわけにはいかないからな。
速度や技術を競い合うのは業界にとっても良いはずだから、ティルティング列車・超高速海霧の2つとも、日の目を見る機会があるといいわね。

韓国の鉄道問題は他にも
何かと話題なのはKTX山川よね。
運行13カ月でトラブル41回の実績はなかなか覆らないだろうな。
4年間で388両に欠陥が見つかるなんてね。そもそも欠陥を隠して運行を開始していたのが悪夢の始まりだわ。
国政監査によって、短い製作期間と試験運転期間の中で発見された設計・製作の欠陥を隠蔽しながら開通したことが、明らかにされたな。
「設計・製作欠陥などの問題が83件、うち36件は開通後1年間までに完全な問題が解決がなされなかった」なんて聞いたときは驚いたわ。
参考にしているはずのフランスTGVでは製作に5年かけ、テスト運転距離は20万キロにのぼるというんだ。それがKTX山川の製作期間は3年、テスト運転距離は1万2000キロ程度だったというんだから、驚くしかないよな。
そもそも閉まらなくなる設計がまずいけど、緑色のテープで図工みたいに貼り付けてる写真は印象的ね。
現代ロテムは製品の欠陥や運行内容の見直しを求められてたな。
そして現代ロテムといえば、やっぱりウクライナのHRCS2形電車だろうな。
導入すれば4時間もの短縮が可能な区間もあって話題だったわよね。
あまりの酷さにウクライナ大統領をもってして「導入は間違いだった」と謝罪させてしまった、いわくつきの電車なんだぜ。

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