除雪難航・・・30時間立ち往生「皆助け合っていた」(2020年12月18日)

関越自動車道では、大雪の影響で、16日から車の立ち往生が続いていて、18日午後7時の時点で約260台が立ち往生したままです。これまでに4人が体調を崩し、搬送されました。

18日昼ごろの時点で、約1000台が、取り残されたままでした。トラックよりも車高の低い普通車は、ボンネットまで雪に埋もれていて、重機1台のほか、約10人の手作業で、除雪を進めていきます。下りは18日朝、解消されたものの、上りは、塩沢石打インターチェンジ付近の20キロ以上の区間で立往生。地元の企業が、ボランティアで食料や防寒具、簡易トイレを運んでいました。
上原自動車工業・宮下政彦さん：「40～50台は配ったと思う。これほど長い立ち往生というのは聞いたことない。24時間のうち5～6時間の立ち往生は、大雪の時は年に1回とかあるけど、1晩、2晩、3晩という立ち往生は初めて」
30時間立ち往生した男性：「俺の前の人がガソリンなくって、俺の車でずっと一緒に暖房かけていた。みんなそうやって助け合いしてた」
立ち往生から脱出したトラック運転手：「こんなに長い立ち往生は初めて。地獄だった」

降り続く大雪の影響で、事故が相次いだことから引き起こされた“立ち往生”。最大で2100台が巻き込まれました。なぜ、ここまで大規模なものになったのでしょうか。ネクスコ東日本は、まず、観測史上最大となった今回の降雪量を、まったく予測できなかったと説明しました。
NEXCO東日本・小畠徹社長：「これだけの雪が短時間に降った。24時間で113センチ。事前の通行止めをするには思いは至らなかった。大型車がスタックした車が多い。冬タイヤでも、使い込んだタイヤを使っているトラック、大型車がいたと聞いている」
通行止めのタイミングは適切だったのか。今後、検証するといいます。

3日間で2メートルを超える雪が降った群馬県みなかみ町の藤原地区では、除雪が追い付いていません。町の職員が、一人暮らしの高齢者の家を中心に、一軒一軒見回り、雪かきを手伝いながら安否を確認。食料や水なども手渡していました。
みなかみ町役場・田村泰則さん：「重機がまわりきれないところは道路にも出れないし、道路に出たとしても、交通の便が悪いところは買い物なんかもできないし、デイサービスにも行けない方もいて、日常生活がおくれない状態」
週末にかけ、再び大雪の予報となっています。
藤原地区に住む岡野永江さん（90）：「ここで生まれた人間だから雪のことは知ってはいるけど、こんないっぺんに降られたのは、しばらくぶり。今からこんなんじゃ思いやられるけど、仕方がない。
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